【ビザ】在留期間はどうやって決まる?5年、3年、1年、6か月、3か月の判断基準と「経営・管理」審査の最新動向

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【ビザ】在留期間はどうやって決まる?5年、3年、1年、6か月、3か月の判断基準と「経営・管理」審査の最新動向

【ビザ】在留期間はどうやって決まる?5年、3年、1年、6か月、3か月の判断基準と「経営・管理」審査の最新動向

2025/12/27

在留資格を保持する外国人の方々や、外国人雇用を行う企業の担当者にとって、在留期間が何年になるかは最大の関心事の一つと言えます。なぜある人は5年が付与され、別の人は1年に留まるのか。この決定プロセスは、単なる審査官の主観や匙加減のみで決まっているわけではありません。

行政書士として多くの申請をサポートする中で、この在留期間の決定ロジックが意外にも知られていないことを痛感します。実は、在留期間は法律と規則によって厳格に選択肢が定められており、その枠組みの中で個別の状況が評価されているのです。

本記事では、本年10月に施行された法令改正の内容を含め、在留期間がどのように決定されるのか、その法的根拠と最新の審査動向について詳しく解説いたします。

在留期間を規定する法的枠組み

在留期間は、出入国管理及び難民認定法(以下、入管法)と、その詳細を定めた出入国管理及び難民認定法施行規則によって構成されています。

1. 入管法第2条の2第3項の規定

入管法第2条の2第3項では、在留期間について「法務省令で定めるところにより、在留資格ごとに定める」と規定されています。つまり、個別の申請に対してゼロベースで期間を考えるのではなく、あらかじめ法務省令(施行規則)によって決められた選択肢の中から選ばれる仕組みになっています。

2. 入管法施行規則第3条と別表第二

具体的な期間のラインナップを規定しているのが、入管法施行規則第3条です。この条文は「法第2条の2第3項に規定する在留期間は、別表第二の上欄に掲げる在留資格に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする」と定めています。

この「別表第二」こそが、在留期間の正体です。ここには、例えば「技術・人文知識・国際業務」であれば「5年、3年、1年又は3月」といった具合に、付与されうる期間が明記されています。

在留期間は審査官の匙加減で決まるのか

よく「運が悪かったから1年だった」という声を聞きますが、それは正確ではありません。審査官は、申請人が提出した資料に基づき、施行規則別表第二に掲げられた選択肢の中から、最も適当と認められる期間を決定します。

在留期間の更新については入管法第21条に規定があり、法務大臣が「適当と認めるに足りる相当の理由」があるときに限り許可できるとされています。この「相当の理由」の有無を判断する際に、事業の安定性や継続性、納税状況、法令遵守の状況などが総合的に評価されます。

ここで、実際にどのように期間が指定されているのか、具体例を見てみましょう。

在留期間決定の具体例:技術・人文知識・国際業務

施行規則別表第二によると、この在留資格で定められている期間は以下の通りです。

5年、3年、1年、3か月

審査においては、所属機関(企業)のカテゴリー区分が重視されます。上場企業などのカテゴリー1であれば、初回の申請から3年や5年が付与される可能性が高い一方、設立間もない新設企業(カテゴリー4)などの場合は、事業の安定性を確認する必要があるため、まずは1年が付与されるのが通例となっています。

このように、法令によって「選べるカード」が決まっており、その中から実態に合わせて1枚が選ばれるという構造を理解することが重要です。

本年10月改正による「経営・管理」ビザの厳格化

本年10月の法令改正以降、外国人経営者を取り巻く環境は大きく変化しました。特に「経営・管理」ビザについては、審査の目がこれまで以上に厳しくなっています。

1. 経営状態による期間決定のシビアな現状

改正以降、新規設立の会社や、決算内容に課題がある企業の経営者に対して、1年以下の在留期間が決定されるケースが散見されるようになりました。以前であれば、ある程度の事業計画があれば3年が付与されていたようなケースでも、現在は1年ごとの更新を余儀なくされる傾向にあります。

これは、入管当局が「事業の継続性」をより厳格に評価するようになったためです。売上高、営業利益、純資産の推移が詳細にチェックされ、少しでも事業の安定性に疑義が生じれば、短い期間を付与して様子を見るという運用が徹底されています。

2. 審査におけるチェックポイントの変化

改正後は単なる「資本金500万円」や「2名以上の雇用」といった形式的な要件を満たすだけでは不十分です。 具体的には、以下の点がより重視されるようになっています。 ・事業計画の合理性と実現可能性 ・適切な役員報酬の確保(生活を維持できる水準か) ・社会保険への加入および適正な納付 ・法人の納税義務の履行状況

特に赤字決算が続いている場合や、債務超過の状態にある場合は、在留期間が短縮されるだけでなく、更新そのものが不許可になるリスクも高まっています。

長い在留期間を勝ち取るための戦略

在留期間5年や3年を取得することは、単に更新の手間が省けるだけでなく、永住申請に向けた重要なステップとなります。長い期間を得るためには、以下の要素を整える必要があります。

1. 適正な納税と社会保険の加入

入管審査において最も重視されるのが、公的な義務の履行です。所得税、住民税、法人税などはもちろん、社会保険や労働保険への加入状況が厳しくチェックされます。1日でも支払いが遅れると「法令遵守意識が低い」とみなされ、期間短縮の要因となります。

2. 事業の安定性と継続性の立証

特に経営者の場合、直近の決算書が債務超過でないことや、売上高が安定していることが求められます。もし赤字であっても、中小企業診断士等の専門家による合理的な改善計画を提示し、将来的な安定性を論理的に説明できれば、3年以上の期間が付与される道が開けます。

3. 所属機関の信頼性向上

雇用されている方の場合は、会社側の協力が不可欠です。会社がカテゴリー区分を上げられるような規模に成長すれば、自然と付与される在留期間も長くなる傾向にあります。

在留期間に関するQ&Aコーナー

Q1. なぜ今回、私の在留期間は3年から1年に短縮されてしまったのでしょうか。

A1. 在留期間の更新審査は毎回独立して行われます。期間が短縮された主な要因としては、所属機関の経営状況の悪化、申請人本人の年収減少、あるいは税金や社会保険料の納付遅延などが考えられます。また、前回の申請時から業務内容に変更があったにもかかわらず、適切な届け出をしていなかった場合などもマイナス評価に繋がります。

Q2. 本年10月の改正は、すでに「経営・管理」ビザを持っている人にも影響しますか。

A2. はい、影響します。更新申請時の審査基準は、原則として申請時点の法令が適用されます。そのため、すでにビザを保持している方であっても、次回の更新時には改正後の厳格な審査基準にさらされることになります。経営状態が不安定な場合は、1年などの短い期間に短縮される可能性を考慮し、早めの対策が必要です。

Q3. 在留期間が1年だと永住申請はできませんか。

A3. 原則として、永住許可申請を行うためには、現在有している在留資格について、施行規則で定められた最長の在留期間をもって在留している必要があります。現在の運用では、3年以上の期間を持っていれば「最長の期間」として扱われることが多いですが、1年の場合は申請要件を満たさないため、まずは3年以上の期間取得を目指す必要があります。

Q4. 審査官によって期間の決め方にバラツキがあるように感じるのですが、不服申し立てはできますか。

A4. 在留期間の決定は法務大臣の広範な裁量権に委ねられており、決定された期間そのものに対して行政不服審査法に基づく不服申し立てをすることは原則としてできません。提示された期間に納得がいかない場合は、次回の更新時に向けてマイナス要因を排除し、良好な実績を積み重ねるのが最も現実的な対応となります。

Q5. 6か月や3か月といった短い期間が付与されるのはどのような時ですか。

A5. 非常に短い期間が付与されるのは、主に「出国に向けた準備が必要な場合」や「一時的な滞在の延長が認められる場合」などです。就労ビザにおいてこれらの期間が付与されることは稀ですが、所属機関の倒産や、重大な法令違反が疑われる際の中間的な判断として用いられることがあります。

まとめ

在留期間は、入管法と施行規則という法的根拠に基づき、厳格なプロセスを経て決定されています。単なる運や匙加減ではなく、申請人それぞれの状況が法令に照らし合わされた結果なのです。

特に本年10月の法令改正以降、経営・管理ビザの審査は一層厳しくなり、事業の実態が伴わない場合は容赦なく1年以下の期間が指定されるようになっています。長い在留期間を確保し、日本での生活を安定させるためには、日頃からの法令遵守と、専門的な知見に基づいた申請準備が欠かせません。

当事務所では、最新の法令改正に基づいた最適な申請戦略の立案をサポートしております。在留期間がなかなか伸びない、あるいは新基準への対応に不安があるという方は、ぜひ一度ご相談ください。貴方の状況に合わせた最適なアドバイスを提供いたします。

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※本ページは行政書士ダイセイ法務事務所のスタッフによる「ブログ」を掲載しております。日々の思いから専門知識、業界用語、内部事情など「中の人」しか知らないここだけの情報を「簡潔に」発信しております。ぜひご参考にしてください。

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