【ビザ】外国人雇用の前に知っておきたい査証の基本知識と2026年度からの手数料5倍増について【査証】

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【ビザ】外国人雇用の前に知っておきたい査証の基本知識と2026年度からの手数料5倍増について【査証】

【ビザ】外国人雇用の前に知っておきたい査証の基本知識と2026年度からの手数料5倍増について【査証】

2026/01/01

外国人雇用を検討されている事業者様や、日本での生活を予定している外国人の方にとって、避けては通れないのがビザと在留資格の手続きです。

しかし、2026年度からはビザ(査証)の発行手数料が大幅に引き上げられるなど、日本の外国人政策は大きな転換期を迎えようとしています。

この記事では、行政書士の視点から、混同されやすいビザと在留資格の決定的な違いを詳しく解説するとともに、最新の法改正や手数料改定のニュース、実務上の注意点を網羅してお届けします。


ビザ(査証)と在留資格の違いを深掘り解説

多くの方が、日本に滞在するための許可を総称してビザと呼びますが、法律上の定義では、ビザ(査証)と在留資格は全く異なる役割を持っています。この違いを正しく理解することが、スムーズな申請への第一歩です。

ビザは「入国するための推薦状」

ビザは、日本語で査証と呼ばれます。これは、外国人が日本に入国するために必要な推薦状のような役割を果たすものです。

管轄省庁は外務省であり、原則として海外にある日本大使館や総領事館において、その外国人のパスポートが有効であり、かつ日本への入国が適当であると判断された場合に発給されます。

いわば、日本の玄関を開けるための鍵のような存在であり、入国審査官に対して「この人物を日本に入れても問題ありません」という外務省側からの推薦を示すものです。

在留資格は「滞在して活動するための権利」

これに対し、在留資格は日本に上陸した後の活動を認める資格です。こちらは法務省(出入国在留管理局)が管轄しており、日本国内での滞在目的や、どのような活動(仕事や就学など)ができるかの根拠となります。

一度入国した後は、この在留資格がその人の日本での法的な身分を証明するものになります。日本国内での活動制限や期間、更新の要否などはすべてこの在留資格に基づいて決定されます。

両者の決定的な関係性と実務上の流れ

わかりやすく例えると、ビザは「入国チケット」であり、在留資格は「国内での活動ライセンス」です。

一般的な就労目的での入国フローは以下のようになります。

1:日本側の受け入れ企業などが、出入国在留管理局へ「在留資格認定証明書(COE)」を申請します。

2:許可されるとCOEが発行されるので、それを海外の本人に送付します。

3:本人が現地の日本大使館等へCOEを持参し、ビザ(査証)の申請を行います。

4:ビザが発給されたら日本へ渡航し、空港での上陸審査を経て在留資格が付与され、在留カードが交付されます。

このように、ビザは海外で取得し、入国時に使用されるものです。一方で在留資格は、入国後に日本で適法に過ごすための資格であるという役割の違いを認識しておくことが重要です。


在留資格の種類と具体的な要件・審査のポイント

在留資格は現在30種類近くあり、その目的や期間によって細かく分類されています。ここでは雇用に関わる代表的なものを詳しく見ていきましょう。

技術・人文知識・国際業務(通称:技人国)

ITエンジニア、デザイナー、通訳、経理、マーケティング、海外営業など、いわゆるホワイトカラーや専門職の多くがこの資格に該当します。

主な要件は以下の通りです。

・学歴:大学卒業程度、または実務経験(10年以上など)があること。

・関連性:大学での専攻内容と、日本で行う業務内容に密接な関連があること。

・契約:日本国内の企業や団体と適切な雇用契約を結んでいること。

・報酬:日本人と同等、あるいはそれ以上の給与水準であること。

ここで特に不許可になりやすい事例は、学歴と実務内容の乖離です。たとえば、経済学部を卒業した方が、エンジニアとして採用される場合、その関連性をいかに証明するかが鍵となります。単に人が足りないからといって、資格の範囲外の仕事をさせることはできません。

特定技能

深刻な人手不足が認められる分野(建設、介護、外食、農業など)で、即戦力として働くための資格です。

・特定技能1号:相当程度の知識や経験が必要な職種。通算5年まで滞在可能。

・特定技能2号:熟練した技能が必要な職種。家族の帯同が可能になり、更新に制限がありません。

特定技能では、企業側に「支援」の義務があります。入国前の事前ガイダンスから、生活オリエンテーション、日本語学習の支援、相談・苦情への対応など、多岐にわたります。自社で支援を行うことも可能ですが、要件が厳しいため、多くの企業は「登録支援機関」にその業務を委託しています。

経営・管理

日本で起業し、経営や管理に従事するための資格です。

・投資額:一定額以上の出資、一定数の常勤職員の雇用(2025年10月に法令改正があったため動向に注意)。

・事業所:独立した事務所スペースの確保(自宅兼用は原則不可)。

・継続性:精緻な事業計画書により、ビジネスの安定性と継続性が認められること。

この資格は、実体のないペーパーカンパニーによる不正取得を防ぐため、事務所の写真や賃貸借契約書の内容、資金の出所などが非常に厳しくチェックされます。


2026年度から始まる大規模な制度改正

政府は2026年度以降、外国人政策の大幅な見直しを進めています。特にお金に関わる部分は、個人・企業ともに大きな影響を及ぼします。

ビザ(査証)発行手数料が5倍に引き上げ

2026年度より、外国人に対するビザの発行手数料が現行の5倍に引き上げられる方針が示されました。

・1回限りの入国査証:現行の約3000円から1万5000円へ

・数次査証(マルチビザ):3万円を軸に検討

現行の手数料は約3000円と、諸外国と比較して非常に低く、1978年から約半世紀近く据え置かれてきました。米国では約2万8000円、欧州では約1万6000円程度の手数料が一般的です。今回の引き上げには、国際水準に合わせることや、手数料の低さゆえに発生していた虚偽や不備の多い申請を抑制する狙いがあります。

国際観光旅客税(出国税)の増税

2026年7月からは、出国時に徴収される国際観光旅客税も、現在の1000円から3000円へ引き上げられることが決定しました。これは航空券の代金に上乗せされる形で、外国人・日本人を問わず出国する全員に適用されます。

この増税による収益は、オーバーツーリズム対策や、地方への観光客分散を促すインフラ整備、多言語対応の強化などに活用される予定です。

日本版ESTA(JESTA)の導入

さらに2028年頃には、電子渡航認証制度(JESTA)の導入も検討されています。これまでビザなしで入国できた国々の旅行者も、事前にオンラインで渡航目的や滞在先を登録し、審査を受ける仕組みになります。テロ対策や不法就労の未然防止が主な目的であり、これにより短期滞在であっても実質的に事前の登録と手数料支払いが必須となります。


在留資格認定証明書(COE)の重要性と失効リスク

外国人を海外から呼び寄せる際、最初に入手するのが在留資格認定証明書(COE)です。

COEの有効期限は3ヶ月

COEが発行されてから、3ヶ月以内に日本へ上陸しなければ、その証明書は失効してしまいます。発行されたら速やかに現地の日本大使館でビザ申請を行い、航空券の手配を進める必要があります。

再発行は原則不可

期限が切れてしまった場合、基本的には最初から申請をやり直すことになります。書類の有効期限(発行から3ヶ月以内など)も過ぎていることが多いため、多大な労力と時間が再びかかることになります。入社日や来日スケジュールの管理には細心の注意が必要です。


不法残留(オーバーステイ)のリスクと法的注意点

在留資格を管理する上で、最も注意すべきなのが期限の管理です。

1日でも過ぎれば不法残留

在留期限を1日でも過ぎて日本に滞在し続けると、不法残留となります。悪意の有無にかかわらず、法律上は退去強制(強制送還)の対象となります。

手続きの「うっかり忘れ」は通用しません。更新申請は期限の3ヶ月前から受け付けられているため、余裕を持った対応が求められます。

厳しい罰則と再入国制限

不法残留となった場合、3年以下の懲役もしくは禁錮、または300万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

さらに、退去強制となった場合は、原則としてその後5年間(過去に強制送還歴がある場合は10年間)は日本への再入国が認められません。一度のミスで、その方のキャリアや生活基盤がすべて失われる可能性があるのです。

企業の責任:不法就労助長罪

企業側も、期限切れの外国人を継続して働かせていた場合、たとえ過失であっても「不法就労助長罪」に問われるリスクがあります。

・罰則:3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金。

これにより、今後数年間は外国人の受け入れが認められなくなるなどの甚大なペナルティを受ける可能性があります。


事業者向け:外国人雇用時の実務的なアドバイス

外国人を採用する際は、日本人を採用する場合とは異なる法的・実務的な手続きと配慮が必要になります。

適切な在留資格の確認

面接時に在留カードを確認するのは基本ですが、特に「就労制限の有無」と「在留期限」を必ずチェックしてください。カードの有効性についても、出入国在留管理庁のサイトで番号を入力することで確認が可能です。

社会保険への加入と労働環境の整備

外国人労働者も、日本人と同様に健康保険や厚生年金、雇用保険への加入義務があります。これらは在留資格の更新審査においても、適切に履行されているか厳しくチェックされます。未加入のままだと、将来的な永住申請などにも悪影響を及ぼします。

ハローワークへの届け出

外国人を雇用した際、または離職した際は、ハローワークへの「外国人雇用状況の届出」が法律で義務付けられています。

・雇用保険に加入する場合:資格取得届に併記します。

・雇用保険に加入しない場合(週20時間未満など):別途届け出が必要です。

これを怠ると30万円以下の罰金の対象となります。


最新トレンド:マイナンバーカードとの一体化とDX化

現在、入管手続きはデジタル化が加速しています。

在留カードとマイナンバーカードの一体化

政府は在留カードとマイナンバーカードの一体化を進めています。これにより、住所変更などの手続きが一箇所で済むようになり、利便性が向上します。また、カードの偽造防止機能の強化も期待されています。

オンライン申請の活用

従来は窓口へ出向く必要がありましたが、現在は多くの在留資格でオンライン申請が可能です。ただし、システムの設定や電子証明書の準備など、事前の準備に一定の知識が必要となります。当事務所のような届出済の行政書士は、このオンラインシステムを駆使して迅速な申請を行っています。


日本人のパスポート手数料は引き下げへ

外国人への負担増の一方で、日本人の海外交流を促進するための施策も示されています。

2026年7月を目途に、パスポートの発行手数料が大幅に引き下げられる見込みです。

・10年用パスポート:現行の約1万6000円から約9000円へ(7000円の引き下げ)

パスポート保有率を向上させ、海外との交流を活性化させる狙いがあります。出国税は上がりますが、パスポート発行の初期費用が抑えられるため、長期的には海外へ行きやすくなる側面もあります。


行政書士に在留資格申請を依頼するメリット

日本国内での在留資格に関する手続き(申請取次)を専門家に依頼することで、以下のようなメリットがあります。

許可率の向上とリスク回避

入管審査は書面主義です。一度不許可になると、再申請での許可率は著しく低下します。行政書士は、個別の事情に応じた最適な疎明資料を構成し、許可の可能性を最大限に引き上げます。特に「理由書」の作成において、法的な根拠に基づいた説明を行うことは非常に重要です。

企業の負担軽減

在留資格の申請には膨大な書類の収集が必要です。申請取次の資格を持つ行政書士であれば、本人や企業の担当者に代わって申請を代行できるため、平日の窓口での待ち時間に拘束されることがなくなります。本来の業務に集中できる時間的メリットは計り知れません。

海外でのビザ申請について

海外の大使館等で行うビザ(査証)申請そのものは、本人が直接現地の大使館に出向いて行うのが通常です。ただし、その際に提出が必要となる複雑な書類の作成や、申請の準備段階における法的サポート、理由書の作成などは当事務所でお手伝いできる場合がございます。不明点があれば、お気軽にご相談ください。


在留資格に関するQ&A

Q. ビザ(査証)があれば、日本でどのような仕事でもできますか?

A. いいえ。日本での活動内容は在留資格によって厳格に決まっています。たとえば「留学」の資格で許可なくフルタイムで働くことはできませんし、「技人国」の資格で現場作業に従事することも原則認められていません。

Q. 2026年の手数料引き上げで、在留資格の更新料も上がりますか?

A. 今回発表された大幅な引き上げは、主に海外で申請するビザ(査証)の手数料に関するものです。日本国内で行う在留資格の更新や変更の手数料(印紙代)については、現時点では同様の引き上げ幅は示されていませんが、今後の法改正の動向に注意が必要です。

Q. 転職が決まりました。在留資格はどうすればよいですか?

A. 職務内容が現在の資格の範囲内であれば継続可能ですが、14日以内に出入国在留管理局への届出が必要です。また、転職後の職務が本当に資格に適合しているか不安な場合は、「就労資格証明書」の取得をお勧めします。

Q. 技能実習から特定技能への移行は可能ですか?

A. はい、可能です。良好に修了した技能実習生は、特定技能の試験が免除されるなどのメリットがあります。ただし、適切な移行手続きが必要です。

Q. 在留カードを紛失してしまった場合は?

A. 紛失に気づいた日から14日以内に、最寄りの出入国在留管理局で再交付の申請をする必要があります。あらかじめ警察へ遺失届を出しておく必要があります。


おわりに

日本の外国人政策は、受け入れの拡大と管理の厳格化という、二つの側面で大きく動いています。2026年度の手数料改定やJESTAの導入予定は、その大きな流れの一部です。

特に事業者様にとって、外国人の在留資格管理はコンプライアンスの要です。制度が複雑で判断に迷う場合や、手続きの時間を短縮したい場合は、専門家である行政書士を活用することが確実な解決策となります。

当事務所では、在留資格の新規取得、更新、変更などの申請取次を専門に行っております。最新の法改正に基づいた正確なアドバイスを心がけておりますので、お困りの際はぜひお気軽にご相談ください。

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※本ページは行政書士ダイセイ法務事務所のスタッフによる「ブログ」を掲載しております。日々の思いから専門知識、業界用語、内部事情など「中の人」しか知らないここだけの情報を「簡潔に」発信しております。ぜひご参考にしてください。

行政書士は、ビザ、許認可申請、書類作成、その他行政や法務に関する手続の専門家です。何から始めてよいのか分からない場合、ぜひ行政書士にご相談下さい。無料相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問合せ下さい。


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