【ビザ】日本の地方経済を支える外国人労働者:特定技能制度の活用と雇用時の注意点【雇用】

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【ビザ】日本の地方経済を支える外国人労働者:特定技能制度の活用と雇用時の注意点【雇用】

【ビザ】日本の地方経済を支える外国人労働者:特定技能制度の活用と雇用時の注意点【雇用】

2026/01/03

近年、日本国内の労働市場は劇的な変化を迎えています。街中や職場で見かける外国人の姿が一段と増えたと感じる方も多いのではないでしょうか。出入国在留管理庁の在留外国人統計や住民基本台帳のデータに基づくと、日本国内に在留する外国人は過去最多を更新し続けており、令和7年6月末時点では395万6619人に達しています。

特に注目すべきは、ベトナム人の存在感です。かつては中国人が圧倒的な割合を占めていましたが、現在では33道県でベトナム人が最多在留数となっており、地方の農業や製造業を支える不可欠なパートナーとなっています。

本記事では、深刻な人手不足に悩む経営者や人事担当者の皆様に向けて、これからの外国人雇用の中心となる特定技能制度の解説、2027年度から導入される育成就労制度の展望、 land トラブルを避けるための注意点を行政書士の視点から詳しく解説します。


1. 激変する外国人雇用の現状と背景

ベトナム人が地方経済の主役に

最新のデータ分析によると、47都道府県の最多在留数において、ベトナム人が中国人を抜く現象が起きています。10年前は中国人が34都道県で最多でしたが、現在は33道県でベトナム人がトップを占めています。

東京都などの大都市圏では依然として中国人の割合が高いものの、地方ではベトナム人が最多となる逆転現象が鮮明です。かつて技能実習生が多くを占めていた中国人は、近年では永住者や技術・人文知識・国際業務といった専門職・定住者への移行が進んでいます。中国人の永住者は令和7年6月末時点でおよそ35万人に達し、10年前から13万人も増加しました。

一方で、ベトナム人は技能実習や労働力不足の業界で受け入れを行う特定技能といった、現場の労働力を直接担う在留者が多いのが特徴です。自動車や電子機器関連の企業が集まる群馬県、愛知県、三重県といった地域でも、これまで主流だったブラジル人に代わり、ベトナム人が最多となっています。

自治体の7割が「外国人は欠かせない」と回答

全国1741市区町村の首長を対象に行ったアンケートでは、回答した自治体の70%が外国人の急増により地域に何らかの影響が出ていると回答しました。さらに、半数超の54%が地域の存続に外国人が欠かせないと答えており、その理由の大半を労働力の確保が占めています。

具体的な良い影響としては、以下のような回答が得られています。

・人手不足の解消(845自治体)

・観光など経済の活性化(578自治体)

経済的な側面から、地域社会の維持において外国人が不可欠な存在であることが浮き彫りになっています。


2. 特定技能制度の基本と活用メリット

人手不足を解消する切り札として2019年に創設された特定技能制度について、改めてその仕組みを整理します。

特定技能とは

特定技能は、国内で人材を確保することが困難な状況にある産業分野において、一定の専門性・技能を持つ外国人を受け入れるための在留資格です。人手不足が深刻な業種で外国人労働者が働けるよう設計されています。

特定技能1号と2号の構成

・特定技能1号 相当程度の知識または経験を要する業務に従事します。在留期間は通算で最大5年です。

・特定技能2号 熟練した技能を要する業務に従事します。こちらは在留期間の更新制限がなく、期間の更新に上限がありません。

政府は外国人に日本で長く働いてもらうため、特定技能1号から2号への移行を後押しする方針を強めています。


3. 2027年度導入「育成就労」制度と今後の受け入れ枠

外国人雇用の枠組みは今、大きな転換期にあります。

育成就労制度の創設

2027年度から、これまでの技能実習制度に代わり育成就労制度が始まります。技能実習制度は人権侵害の温床との批判がありましたが、新制度では外国人労働者の権利を守るため、一定の条件下で自らの希望により職場を移る転籍を認めることが柱の一つとなっています。

受け入れ上限数の設定

政府は、育成就労の開始から2年間で受け入れ可能な上限数を約42万6千人とする案を示しています。既存の特定技能1号とあわせると、2028年度末までに約123万2千人が受け入れ可能な人数となります。

分野別の受け入れ上限数案(育成就労と特定技能1号の合計)は以下の通りです。

・工業製品製造業:31万9200人

・建設:19万9500人

・飲食料品製造業:19万4900人

・介護:16万700人

・農業:9万9600人

政府は外国人比率を適正に管理するマネジメントとして、これらの上限設定を重視しています。


4. 外国人を雇用する際の一般的な注意点

外国人雇用には、日本人を雇用する際とは異なる法的・文化的な留意点があります。これらを怠ると、企業の社会的信用を損なうだけでなく、法的罰則の対象となる可能性もあります。

在留カードの確認と不法就労防止

最も基本的かつ重要なのは、在留資格の確認です。

・面接時には必ず在留カードの原本を確認し、就労制限の有無や有効期限をチェックしてください。

・不法就労させた場合、事業主も罰則に問われるリスクがあります。

・在留資格の種類によって、従事できる業務内容が厳格に決まっています。

不法就労を避けることは、企業を守るための第一歩です。

労働条件の明示と社会保険の適用

外国人も日本の労働法規の適用対象です。

・最低賃金以上の給与を支払うことは当然の義務です。

・社会保険や労働保険への加入も日本人と同様に必須です。

・雇用契約書や就業規則については、本人が内容を正確に理解できるよう、母国語を併記した多言語版を用意することを強くお勧めします。

住民との共生と生活支援

自治体へのアンケートでは、課題として以下のような項目が挙げられています。

・文化や習慣の違いによる摩擦

・日本語が話せない外国人の子供への対応など、教育現場での難しさ

ゴミ出し、騒音、公共マナーなど、日本の生活習慣に関するガイダンスを丁寧に行うことが、地域社会との摩擦を避ける鍵となります。


5. 特定技能・育成就労での雇用における実務のポイント

特定技能や今後導入される育成就労での受け入れには、特有のルールが存在します。

支援計画の実施義務(特定技能1号)

特定技能1号の外国人を受け入れる事業主は、職業生活、日常生活、社会生活上の支援を行う計画を作成し、実行しなければなりません。

・採用前の事前ガイダンスの提供

・入国時および帰国時の送迎

・適切な住居の確保に向けた支援

・日本語学習の機会の提供など、共生に向けた取り組み

転籍(転職)への対応

特定技能制度では、同一の業務区分内であれば転職が可能です。また、新設される育成就労制度でも転籍が認められるようになりますが、開始から当面の間は、転籍できるまでの期間に制限が設けられる見通しです。企業としては、給与面だけでなく、福利厚生や教育体制を整え、長く働きたいと思える環境を構築することが不可欠です。


6. まとめ

日本の生産年齢人口が減少する中、外国人は労働力としてだけでなく、地域社会を共に作る一員となっています。ベトナム人を中心とした地方での活躍や、東京都内における外国人住民の比率が5パーセントを超えている現状を見ても、その流れは止まりません。

一方で、場当たり的な受け入れは社会の分断を招く恐れがあります。単なる文化の違いとして片付けるのではなく、国や企業が支援の枠組みを構築し、日本で暮らすためのルールや習慣を身につけることが本人にとってもメリットであると提示していくことが、本質的な統合へのアプローチとなります。

行政書士事務所として、私たちは企業の皆様が適正に外国人を雇用し、共に成長できる環境づくりをサポートいたします。


Q&Aコーナー

Q1 特定技能の外国人を雇う際、日本人より給与を低く設定してもよいでしょうか。

A1 いいえ。特定技能制度を含め、外国人労働者に対しても日本人と同等以上の報酬を支払うことが法律で義務付けられています。不当な差別は厳格な処分の対象となります。

Q2 ベトナム人の採用が地方で増えているのはなぜですか。

A2 ベトナム人は技能実習生や特定技能の在留者が多く、地方の農業や製造業などの人手不足が深刻な業界において、即戦力として期待されている実態があるためです。

Q3 育成就労制度が始まると、今の技能実習生はどうなりますか。

A3 育成就労制度は技能実習に代わるものとして創設されます。政府は育成就労から特定技能へとスムーズに移行できるよう、両制度を一体的に運用する方針です。

Q4 外国人の子供への教育支援などはどうなっていますか。

A4 多くの自治体が日本語教育支援などの共生推進を重視していますが、現場では人的リソースの不足などの課題もあります。企業が従業員の家族を含めた生活サポートに関心を寄せることは、定着率の向上に繋がります。

Q5 雇用手続きにおいて、今後注意すべき変更点はありますか。

A5 政府は外国人政策の厳格化を検討しており、受け入れ数の管理をより適正に行うための新ルールが予定されています。最新の法改正や告示の情報を常に把握しておくことが重要です。


外国人雇用の手続きや、2027年度の新制度導入に向けた準備について不安がある方は、ぜひ当事務所へご相談ください。貴社の業種や規模に合わせた最適な受け入れ計画をご提案いたします。

次回の更新では、都市部での雇用における注意点についてさらに詳しく解説する予定です。

お問い合わせは、お電話またはウェブサイトのお問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

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※本ページは行政書士ダイセイ法務事務所のスタッフによる「ブログ」を掲載しております。日々の思いから専門知識、業界用語、内部事情など「中の人」しか知らないここだけの情報を「簡潔に」発信しております。ぜひご参考にしてください。

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