【外国人】留学生アルバイト雇用の実務ガイド|資格外活動許可のルールと不法就労を防ぐ重要ポイント【ビザ】

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【外国人】留学生アルバイト雇用の実務ガイド|資格外活動許可のルールと不法就労を防ぐ重要ポイント【ビザ】

【外国人】留学生アルバイト雇用の実務ガイド|資格外活動許可のルールと不法就労を防ぐ重要ポイント【ビザ】

2026/01/20

近年、街中の店舗で外国人の店員を見かけることは、私たちの日常において極めて一般的な光景となりました。特に大手コンビニエンスストアチェーンにおける外国人従業員の数は年々増加の一途を辿っており、2025年には主要3社合計で初めて11万人に達すると予測されています。これは、日本の小売・サービス業において、外国人材がもはや欠かせない重要な社会インフラを支える存在であることを明確に示しています。

しかし、外国人、特に留学生をアルバイトとして雇用する際には、日本の法律に基づいた厳格なルールを遵守しなければなりません。万が一、適切な手続きを怠ったり、認められた範囲を超えて就労させたりした場合、外国人本人だけでなく、雇用した事業主も厳しい罰則の対象となるリスクがあります。

本記事では、留学生を雇用する際に必ず知っておくべき資格外活動許可の仕組みや、労働時間の制限、不法就労を未然に防ぐためのチェックポイントについて、専門的な知見から詳しく解説します。


外国人材が不可欠となった背景と現状

現在、日本の労働市場は深刻な人手不足に直面しています。特に若年層の生産年齢人口が減少している影響により、サービス業を中心に人材の確保が極めて困難な状況にあります。かつては日本人の学生や主婦が労働力の中心を担ってきましたが、現在では外国人材が最後のとりでとして、特に深夜帯などのシフトを支える不可欠な存在となっています。

業界の首脳陣からも、今後は世界規模で人材獲得競争が激化し、日本が働き手から選ばれる国にならなければ、便利な生活を維持することが難しくなるとの危機感が示されています。そのため、単なる労働力として見るのではなく、日本の文化や技術を学ぶパートナーとして共生していく姿勢が、これからの企業経営には求められています。

一方で、現行の制度では、一定の専門性を持つ外国人を対象とした特定技能制度にコンビニなどの小売業が含まれていないといった課題も残っています。そのため、現状では多くの店舗が留学生のアルバイトに頼らざるを得ない状況が続いています。


留学生の雇用に欠かせない資格外活動許可の法的根拠

留学生を雇用するにあたって、まず理解しなければならないのが、その在留資格と就労の制限に関する法律の解釈です。

1 在留資格の原則(入管法第2条の2第2項)

外国人は、その在留資格に定められた範囲内の活動しか行うことができません。これを入管法第2条の2第2項では、本邦に在留する外国人は、この法律に別段の定めがある場合を除き、その有する在留資格に応じた活動を行わなければならないと定めています。留学生に与えられる在留資格は留学であり、その本来の目的はあくまで日本での勉学です。

2 就労の禁止(入管法第19条第1項)

さらに、同法第19条第1項では、在留資格に応じた活動以外の就労活動によって収入や報酬を得ることが原則として禁止されています。ただし、日本人の配偶者等といったいわゆる身分系の在留資格を有する者については就労に制限はありませんが、留学生のような就労を目的としない在留資格については、この規定が厳格に適用されます。

3 資格外活動許可の仕組み(入管法第19条第2項)

しかし、同法第19条第2項には、本来の活動を阻害しない範囲であれば、許可を得て報酬を得る活動を行うことができるという例外規定があります。これが資格外活動許可です。

入管法の条文では以下のように規定されています。 活動の遂行を阻害しない範囲内で当該活動に属しない収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を行うことを希望する旨の申請があつた場合において、相当と認めるときは、これを許可することができる。この場合において、出入国在留管理庁長官は、当該許可に必要な条件を付することができる。

この規定により、留学生は学費や生活費を補うためのアルバイトが可能になります。実務上、本来の活動を阻害しないかどうかの判断は、留学や家族滞在については、単に週28時間を超えないかどうかという基準で形式的に判断されるのが実態です。


資格外活動許可の申請手順と実務の詳細

採用予定の留学生がまだ許可を持っていない場合、あるいは新規に入国したばかりの場合は、適切な申請手続きが必要です。

1 申請のタイミングと場所

新規入国者の場合、空港などの入国審査時にその場で申請し、許可を受けることが可能です。既に在留している留学生の場合は、居住地を管轄する地方出入国在留管理局へ申請を行います。

2 必要書類と標準処理期間

・資格外活動許可申請書(入管のホームページで取得可能)

・在留カードの提示(窓口申請の場合)

・パスポートの提示

・学生証などの在学を証明する書類

・手数料はかかりません

標準的な処理期間は2週間から2ヶ月程度とされていますが、実際には窓口の混雑状況により前後します。採用を決めてから許可が下りるまでは就労させることはできませんので、スケジュールには余裕を持つことが大切です。


遵守すべき労働ルールの詳細解説

留学生を雇用する場合、最も注意しなければならないのが労働時間の制限です。このルールは知らなかったでは済まされない非常に厳格なものです。

1 週28時間以内の原則

留学生の就労時間は、原則として一週について28時間以内と定められています。この週28時間という数字は、入管法施行規則第19条第5項第1号に明記されている法的根拠に基づいた条件です。

2 週28時間の計算方法に潜む実務上の注意

実務上で最も多い間違いが、計算の起点です。入管法における一週とは、特定の曜日から数えるのではなく、どの7日間を切り取っても28時間以内でなければならないという考え方をとります。

例えば、月曜から日曜までの1週間を28時間以内に収めていても、水曜から翌週火曜までの7日間で計算した際に28時間を超えていれば、それは明確な違反とみなされるリスクがあります。

このため、シフト管理の際には常に直近7日間の合計時間を把握しておく必要があります。特に変形労働時間制を採用している企業であっても、この28時間の枠を超えることは許されません。

3 長期休業期間中の特例と注意点

留学生が在籍する教育機関が学則で定めている長期休業期間に限っては、労働時間の制限が緩和されます。この期間中は、1日8時間以内かつ週40時間以内までの就労が可能です。

ただし、この特例が適用されるのは、学校が公式に定めた期間であることが条件です。学生個人が勝手に授業を休んでいる期間や、履修登録をしていない曜日は対象外となります。

雇用主としては、学校の年間スケジュール表や学則の写しなどを確認し、いつからいつまでが特例期間なのかをエビデンスとして残しておくことが推奨されます。


採用担当者が知っておくべき重要リスク

適切な確認を怠ったまま留学生を雇用し、ルールに抵触してしまった場合、当事者だけでなく企業側も多大な不利益を被ることになります。

1 外国人本人への影響(資格外活動罪)

資格外活動許可を得ずに働いた場合や、許可された範囲を超えて働いた場合、外国人本人には資格外活動罪が成立します。これは退去強制の事由にも該当する極めて重い違反です。

せっかく日本で学び、将来を描いていた学生の人生を台無しにしてしまう結果となり、人道的な観点からも避けなければならない事態です。

2 雇用主への罰則(不法就労助長罪)

雇用主側も、入管法第73条の2第1項第1号に基づき不法就労助長罪に問われます。罰則は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその併科と非常に重いものです。

ここで重要なのは、不法就労であることを知らなかったと主張しても、在留カードの確認を怠るなどの過失がある場合は処罰を免れないという点です。

3 社会的信用の失墜と企業名公表のリスク

法的罰則に加え、現代のコンプライアンス重視の社会では、不法就労助長によるダメージは計り知れません。

行政処分が行われた場合、出入国在留管理庁のホームページなどで企業名が公表される可能性があります。

一度不法就労をさせている会社というレッテルを貼られると、その後の人材確保に深刻な悪影響を及ぼします。また、取引先からの契約解除や、融資の制限を受けるケースも珍しくありません。


不法就労を防ぐための実践的な確認手順

トラブルを未然に防ぐためには、以下の点を確認することが不可欠です。

採用時には必ず在留カードの原本を提示してもらい、その真贋を確認してください。コピーでの確認では不十分です。

在留カードの裏面にある資格外活動許可欄を確認してください。ここに許可(原則週28時間以内)といったスタンプが押されているかどうかが、雇用可否の判断基準となります。

採用後も、週28時間の制限を絶対に超えないようシフト管理を徹底してください。特に掛け持ちをしている学生には、他所での勤務時間を自己申告させる書面を用意するなど、管理体制を構築することが重要です。

より詳細な在留資格の種類や不法就労対策については、過去の記事も併せてご参照ください。

・【ビザ】コンビニの外国人の在留資格は何?採用担当者が知っておくべき種類と不法就労を防ぐ重要ポイント【雇用】

https://daisei.online/blog/detail/20260109121239/

・【ビザ】労働関係書類を提出する理由【就労系】

https://daisei.online/blog/detail/20240606120351/


現場での受け入れ態勢と工夫

外国人材を単に雇うだけでなく、長く定着してもらうためには、職場環境の整備も重要です。

コンビニ業界の事例では、新しい業務が増え続ける中で、外国人従業員が自信を持って接客できるよう、多言語対応のマニュアルを整備したり、VR技術を活用して売り場での動きをシミュレーションできる仕組みを導入したりする動きが見られます。

こうした工夫は、外国人従業員の不安を解消するだけでなく、店舗全体の生産性向上や、多様化する顧客ニーズへの対応にも繋がります。日本語でのコミュニケーションに不安がある従業員に対しても、視覚的なマニュアルを用意することで、ミスを防ぎ、定着率を高めることができます。


まとめ

留学生の雇用は、人手不足を解消する有力な手段であると同時に、日本の多文化共生社会を築く第一歩でもあります。しかし、その根底には厳格な法律の遵守が求められることを忘れてはなりません。

週28時間というルールは、学生の本来の目的である学業を守るためのものであり、これを守ることは企業の社会的責任でもあります。資格外活動許可の背景や法的根拠を正しく理解しておくことは、適切な判断を下すための指針となります。

判断が難しいケースや、手続きに不安がある場合は、専門家である行政書士の力を借りることも有効な手段です。当事務所では、外国人雇用のコンサルティングや在留資格の手続き支援を行っております。適正な雇用管理を通じて、貴社の事業成長をサポートいたします。


Q&A コーナー

【質問】 留学生が複数のアルバイトを掛け持ちしている場合、労働時間の制限はどうなりますか。

【回答】 すべての勤務先での労働時間を合計して、一週28時間以内でなければなりません。自社での勤務時間が短くても、他社との合計が制限を超えていれば、雇用主も不法就労助長の責任を問われるリスクがあります。採用時には必ず他での就労状況を確認してください。

【質問】 資格外活動許可を持っていない留学生を、研修期間として数日間だけ働かせることは可能でしょうか。

【回答】 たとえ研修期間であっても、また短期間であっても、報酬が発生する活動を行う場合は事前に資格外活動許可を得ている必要があります。許可がない状態での就労は一律に禁止されています。

【質問】 在留カードに許可のスタンプがあれば、どのような業務でも任せてよいのでしょうか。

【回答】 留学生の資格外活動許可は包括的許可であり、一般的な小売業や飲食業などの業務は広く認められています。ただし、キャバクラやパチンコ店などの風俗営業に関連する業務で働くことは法律で厳格に禁止されていますので注意が必要です。

【質問】 採用した留学生が途中で大学を退学してしまった場合、アルバイトを続けてもらうことはできますか。

【回答】 退学によって留学の在留資格に該当する活動を行わなくなった場合、たとえ在留期間が残っていたとしても、資格外活動許可の効力は失われるのが原則です。本来の在留目的を失った状態での就労は不法就労となる可能性が高いため、早急に在留資格の変更手続きを行うか、雇用を継続しない判断が必要となります。

【質問】 在留カードが本物かどうか見分ける自信がありません。どうすればよいですか。

【回答】 出入国在留管理庁の公式ホームページにある在留カード等番号失効照会を利用することで、カードの番号が現在有効なものかどうかを確認することができます。また、最新の在留カードには複数の偽造防止技術が施されています。不審な点がある場合は、安易に雇用せず専門家へ相談することをお勧めします。


今後の外国人材の活用や、具体的な手続きについてご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。貴社の状況に合わせた最適な解決策をご提案いたします。

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※本ページは行政書士ダイセイ法務事務所のスタッフによる「ブログ」を掲載しております。日々の思いから専門知識、業界用語、内部事情など「中の人」しか知らないここだけの情報を「簡潔に」発信しております。ぜひご参考にしてください。

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