【2026年最新】JESTA(ジェスタ)導入と入管法改正案を徹底解説!ビザ免除国でも事前認証が必要に?【ビザと在留資格】
2026/03/12
現在、日本の入国管理制度は大きな転換期を迎えています。2026年3月、政府は観光目的などで訪日する外国人に対し、渡航前の事前登録を義務付ける電子渡航認証制度「JESTA(ジェスタ)」の導入を盛り込んだ入管法改正案を閣議決定しました。
今回の改正は、観光客だけでなく、日本で暮らす在留外国人の方々にとっても無視できない「手数料の大幅な引き上げ」を含んでいます。本記事では、JESTAの仕組みから、査証(ビザ)と在留資格の違い、そして今後の手続きへの影響について、詳しく解説していきます。
1. 新制度「JESTA(ジェスタ)」とは?導入の背景と目的
政府が導入を決定した「JESTA(ジェスタ)」は、日本への入国を希望する外国人が、出発前にオンラインで個人情報や滞在目的を申請し、事前に審査を受けるシステムです。米国が運用している「ESTA(エスタ)」の日本版と考えると分かりやすいでしょう。
導入の背景:不法滞在の防止と審査の効率化
現在、日本は韓国や米国を含む世界74の国・地域に対して、観光などの短期滞在を目的とした場合のビザ(査証)免除措置を行っています。しかし、この制度を悪用し、観光客として入国した後にそのまま日本に居座る「不法滞在」のケースが後を絶ちません。
2025年のデータによれば、新規入国者数は過去最高の約3918万人に達しました。そのうち、短期滞在の許可を受けたのは約3846万人で、さらにその8割がビザ免除対象者でした。この膨大な人数を、到着時の空港検閲だけで精査することには限界があります。
JESTAで何が変わるのか
JESTAが導入されると、これまで「パスポートだけで飛行機に乗れた」国の方々も、事前に以下の情報をオンライン入力しなければならなくなります。
・パスポート情報(氏名、生年月日、国籍など)
・滞在の目的(観光、親族訪問など)
・日本での滞在場所(ホテル名や知人宅の住所など)
・過去の不法滞在歴や犯罪歴の有無
入管庁はこれらの情報を事前にチェックし、問題があると判断した場合は認証を出しません。認証がなければ、そもそも飛行機への搭乗が拒否されることになります。
施行時期とメリット
政府は2028年度中の施行を目指しています。この制度が始まれば、事前に審査が終わっているため、空港での入国審査時にパスポートへの証印(スタンプ)が省略されるなど、手続きの円滑化も期待されています。一方で、手続きには手数料を徴収することも明記されており、渡航コストに影響を与えることになります。
2. 「査証(ビザ)」と「在留資格」の違いを詳しく理解する
実務上、多くの方が混同しやすいのが「査証(ビザ)」と「在留資格」という言葉です。これらは管轄も役割も厳密には異なるものです。
査証(ビザ)は「入国のための推薦状」
査証は、外務省が管轄するものです。海外にある日本大使館や領事館で発行されます。その外国人が持っているパスポートが有効であり、日本に入国させても問題ないという「推薦状」のような役割を果たします。つまり、日本に来る前の「海外での手続き」です。
在留資格は「日本に滞在するための許可証」
在留資格は、法務省(出入国在留管理庁)が管轄するものです。日本に上陸した際に付与されるもので、「日本でどのような活動をして、いつまで滞在できるか」を定義したものです。いわば、日本に入った後の「国内での法的地位」を指します。
観光客の場合
通常の観光客は、海外で「査証(ビザ)」を取得し、日本上陸時に「短期滞在という在留資格」をもらうという二段構えになります。 ただし、ビザ免除国の方については、このうち一段目の「査証」の手続きを省略できます。その場合でも、日本到着時の審査を経て「短期滞在」の在留資格は通常通り問題なく付与されます。今回のJESTAは、この「査証免除」という枠組みは維持しつつ、別途「事前認証」という新たなハードルを設ける形になります。
3. 短期滞在と中長期在留資格の決定的な違い
日本に滞在する資格には、大きく分けて「短期滞在」と「中長期在留資格」があります。
短期滞在(観光・ビジネス・親族訪問)
・期間:最大90日間
・制限:日本国内での就労(報酬を得る活動)は原則禁止
・イメージ:数日から数か月で日本から出国することを想定されている方々です。年間のべ約4000万人という膨大な数にのぼります。
中長期在留資格(就労、結婚、永住など)
日本で働くための「技術・人文知識・国際業務」や、日本人と結婚した際の「日本人の配偶者等」などがこれに該当します。
・期間:数か月から5年程度の在留期間が付与される
・イメージ:数年の単位で日本に腰を据えて滞在している方々です。こちらは約400万人ほどとなっています。
・永住者について:なお、「永住者」の資格はいきなり最初から取得することはできません。まずは就労や配偶者などの別の在留資格で日本に滞在し、その実績をもとに申請するものです(出生により取得する場合は除く)。法的には、現在の在留資格を永住者の在留資格に変えるという「在留資格変更許可申請」としての性質を持っています。
4. 中長期在留資格を得るためのステップ:COE(認定証明書)とは
ビザ免除国の出身者であっても、日本で就労したり結婚生活を送ったりするためには、単純なJESTAや観光目的の入国では不十分です。事前に「在留資格認定証明書(COE)」を取得する必要があります。
COE(Certificate of Eligibility)の手続き
・日本にいる代理人(雇用先の企業や配偶者など)が入管庁へ申請。
・入管庁が「この外国人は日本に滞在する資格がある」と認めれば、COEが発行される。
・発行されたCOEを海外の本人に送り、本人が現地の日本大使館で「査証」を申請する。
・査証が発給された後、日本へ渡航し、空港で「在留資格」が付与される。
・在留資格そのものではないが、事前に取得することで、渡航したら在留資格がまず間違いなく付与されるという認定です。
「短期滞在」からの変更は原則不可
よくある誤解として、「とりあえず観光(短期滞在)で入国して、日本にいる間に就労ビザに変えればいい」というものがありますが、これは原則として認められていません。短期滞在から他の在留資格への変更申請を行うには、「やむを得ない特別な事情」が必要です。手続きも非常に複雑化するため、最初から正しい手順を踏むことが重要です。
5. 申請手数料の大幅値上げが決定
今回の入管法改正案の中で、すでに日本で暮らす外国人にとって大きなニュースとなっているのが「手数料の引き上げ」です。
現状の手数料
現在は、在留資格の変更や更新、あるいは永住許可申請の際に、入管庁の窓口で手数料を支払う仕組みになっています。これらは原則として「収入印紙」によって納付されています。
改正案による手数料の上限引き上げ
今回の改正案では、法律が定める手数料の「上限額」が以下のように大きく引き上げられます。
・在留資格の変更、更新:上限10万円
・永住許可申請:上限30万円
現在はこれらよりもはるかに安価な金額で運用されていますが、法改正によって徴収できる枠組みが大きく広がることになります。実際に徴収される金額がいくらになるかは今後の検討課題ですが、現行の水準からは増額される方向です。
増収分の使い道
この手数料の増収分は、日本で暮らす外国人のための支援政策(相談体制の充実や日本語教育の支援など)に充てられる予定です。受益者負担を求める代わりに、サービスの質を向上させるという狙いがあります。
6. 今後の対策:スムーズな入国と在留のために
JESTAの導入や手数料の値上げは、日本が「開かれた国」であり続けるための管理強化の側面を持っています。今後、日本での滞在を計画している方や、すでに日本で暮らしている方は、以下の点に注意してください。
・渡航前の情報確認を怠らない JESTAが本格導入される2028年に向けて、自分が対象になるかどうかを常にチェックしましょう。
・手続きは余裕を持って行う 手数料の改定動向を注視しつつ、書類の不備で何度も申請し直すことがないよう、正確な知識を持って手続きに臨むことが重要です。
・法令遵守の徹底 JESTAの導入により、過去の不法滞在や虚偽申請のチェックは格段に厳しくなります。一度でもルールを破ると、将来の在留や再入国に大きな影響を及ぼすリスクがあります。
7. まとめ
今回の入管法改正は、JESTAという新しいデジタルの壁を作る一方で、国内の外国人支援を強化するための財源確保を行うという、非常に大きな構造変化を伴っています。
制度の詳細は今後さらに具体化されていきます。手続きに不安がある場合や、自分のケースではどのような準備が必要なのかを早めに把握しておくことが、スムーズな滞在への近道となるでしょう。
8. よくある質問 Q&A
Q:JESTAが導入されたら、もうビザは必要なくなるのですか。
A:いいえ、そうではありません。JESTAはあくまで「ビザ(査証)が免除されている国の人」が対象の事前認証制度です。現在ビザが必要な国の方は、引き続き大使館でのビザ申請が必要です。JESTAは「ビザ免除だけど、完全にノーチェックではないですよ」という新しいルールです。
Q:手数料の値上げはいつから始まりますか。
A:2026年3月に閣議決定されたばかりですので、すぐに明日から上がるわけではありません。改正案が国会で成立し、具体的な施行日が決定してからとなります。今後のニュースを注視する必要があります。
Q:JESTAの申請に失敗したら、日本には行けませんか。
A:JESTAで認証が下りなかった場合、原則としてそのままでは飛行機に乗ることができません。その場合は、現地の大使館で個別にビザ(査証)の申請を行い、厳密な審査を受ける必要があります。
Q:永住許可申請の手数料が30万円になるというのは本当ですか。
A:30万円はあくまで法律上の「上限」です。実際に徴収される金額がいくらになるかはこれから決まりますが、現在の運用額よりは高くなることが予想されます。永住を検討されている方は、早めの準備をお勧めします。
Q:JESTAはスマホからでも申請できますか。
A:はい、オンラインでの入力を想定しているため、スマートフォンやパソコンから24時間申請できるようになる見通しです。手続きをより円滑にするためのデジタル化の一環です。
今回の改正案の内容を正しく理解し、将来の計画に役立てていただければ幸いです。
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