【ビザ】特定技能の在留資格と外食業分野の受け入れ停止をわかりやすく解説【時事】

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【ビザ】特定技能の在留資格と外食業分野の受け入れ停止をわかりやすく解説【時事】

【ビザ】特定技能の在留資格と外食業分野の受け入れ停止をわかりやすく解説【時事】

2026/03/28

 

はじめに:在留外国人が過去最多となる一方で外食業分野の受け入れ停止へ

日本の少子高齢化が進む中、労働力不足を補う存在として外国人の活躍が注目されています。出入国在留管理庁の発表によると、2025年末時点の在留外国人数は412万5395人に達し、4年連続で過去最多を更新しました。前年同期に比べて35万6418人(9.5パーセント)の増加となっており、統計史上初めて400万人を突破しています。

都道府県別で見ると、大都市圏に集中する傾向があり、最も多い東京エリアでは80万1438人、次いで大阪エリアで37万5319人、愛知エリアで35万7800人、神奈川エリアで31万7353人といった地域で多くの外国人が生活しています。在留資格別では永住者が最も多く、次いで技術・人文知識・国際業務や留学といった資格が続きます。

こうした中で、深刻な人手不足に対応するために2019年に導入された在留資格である特定技能は、前年同期比で37.2パーセント増の39万296人へと大きく拡大しました。しかしその一方で、特定技能の外食業分野において、2026年4月13日から受け入れが原則停止されることが公表されました。

外食業の特定技能1号における在留者数は、2026年2月末時点で約4万6000人に達しており、受け入れ上限である5万人に達する見込みとなっています。上限到達に伴う長期の停止措置は、制度が創設されてから初めての事例です。この決定により、現場の人手不足と制度上の上限規制とのギャップに直面し、今後の人材確保に頭を悩ませる企業も少なくありません。

今回の記事では、この特定技能制度の基本をおさらいするとともに、外国人を雇用する際の流れや、制度運用の注意点について詳しく解説します。


外国人が日本で働くための基本ルールと在留資格

外国人が日本に滞在し、就労するためには、出入国管理及び難民認定法(入管法)に基づく在留資格を取得している必要があります。

在留資格は、日本で行うことができる活動の内容に応じて種類が細かく定められています。外国人は原則として、取得した在留資格に定められた範囲内でのみ活動が認められます。もちろん、すべての外国人に人としての人権が認められるのは当然の前提ですが、就労に関する活動範囲については法律による厳格なルールが存在します。

日本が無制限に労働者を受け入れることは、国内の雇用環境や産業、国民生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。そのため、就労系の在留資格を審査するにあたっては、日本の産業や国民生活に与える影響を十分に勘案することとなっています。このバランスを保つために、在留資格ごとに活動の範囲や基準が厳密に定められているのです。

この入管法の仕組みを正しく理解し、雇用したい外国人がどのような在留資格を持っているのか、あるいは取得可能なのかを把握することが、外国人雇用の第一歩となります。適法な就労であるかを会社側が把握していないと、知らず知らずのうちに不法就労助長罪に問われるリスクもあるため、在留カードの確認を含めた基礎知識の習得が必要です。


特定技能制度の基本:対象となる分野とは

特定技能を導入する改正入管法などの関連法は、2018年12月8日の参議院本会議で可決、成立し、2019年4月から順次受け入れがスタートしました。

特定技能はいわゆる一定の専門性や技能を要する業務に従事するための在留資格ですが、国内の人手不足が著しい特定の産業分野において即戦力となる人材を受け入れることを目的としています。受け入れる産業の分野はあらかじめ制限されており、2026年3月現在において、特定技能1号の受け入れ対象は16分野となっています。具体的には、介護、ビルクリーニング、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、自動車運送業、鉄道、林業、木材産業など多岐にわたります。

特定技能には、以下の2つの種類があります。

・特定技能1号 一定の知識または経験を必要とする技能を持つ外国人のための資格です。在留期間は通算で最長5年となり、家族の帯同は基本的に認められません。

・特定技能2号 より熟練した技能を持つ外国人のための資格です。在留期間の上限はなく、要件を満たせば家族の帯同も認められます。

今回の報道で規制の対象となっているのは、特定技能1号における外食業分野です。特定技能制度は、国内の産業と雇用を守るために各分野ごとに受け入れ人数(受入れ見込数)が定められており、無秩序な労働力の流入を防ぐ仕組みになっています。


特定技能外国人を雇用するまでの具体的な流れ

特定技能の外国人を雇用するにあたっては、事前の準備や試験の合格、行政への申請など、計画的なステップが必要となります。以下にその主な流れを整理します。

・従事する業務分野と受入要件の確認 自社が特定技能の対象となる分野に該当しているかを確認します。また、受け入れ企業が労働関係法令や社会保険関係法令を遵守しているか、過去に労働基準法違反や入管法違反がないかといった適格性が厳しく問われます。

・試験の合格(技能試験・日本語試験) 特定技能1号で働くためには、各分野で指定された技能測定試験と、一定の日本語能力を証明する試験(国際交流基金日本語基礎テストや日本語能力試験N4以上など)の両方に合格する必要があります。ただし、過去に特定の職種で技能実習を良好に修了している場合は、試験が免除されるケースもあります。

・雇用契約の締結 条件が合致した場合、外国人人材と企業との間で雇用契約を締結します。この際、報酬額が日本人と同等以上であることや、不当な労働条件ではないこと、一時帰国のための休暇取得を認めることなど、適正な契約内容を設定しなければなりません。

・事前ガイダンスと健康診断の受診 雇用契約の締結後、在留資格を申請する前に、労働条件や日本での生活に関する事前ガイダンスを外国人に提供します。これは対面またはテレビ電話などで、外国人が理解できる言語で行う必要があります。また、就労に支障がないことを確認するため、健康診断を受診してもらう必要があります。

・1号特定技能外国人支援計画の策定 特定技能1号の外国人を受け入れる企業は、生活オリエンテーションの実施や住居の確保、日本語学習の機会の提供、銀行口座の開設サポート、生活に関わる行政手続きの同行など、多岐にわたる義務的支援を行う計画を立てなければなりません。この支援は自社で実施することもできますが、基準を満たす登録支援機関に委託することも可能です。

・在留資格の申請 海外から人材を呼び寄せる場合は在留資格認定証明書交付申請、日本に既に別の資格で在留している人を雇用する場合は在留資格変更許可申請を、地方出入国在留管理官署に行います。申請には多くの立証書類が必要となり、不備があると審査が大幅に遅れる原因となります。

・内定者の入国または就労開始 在留資格が許可された後、海外からの入国の場合は上陸手続きを経て就労を開始し、国内での変更の場合は新しい在留カードを受け取った後から就労が可能になります。就労開始後も、3ヶ月に1回の定期的な届出や随時の届出、継続的な生活支援を行う必要があります。

このように、特定技能の受け入れには多くの準備や複雑な手続きが伴います。スムーズに進めるためには、数ヶ月から半年前からの計画的なスケジュール管理が欠かせません。


行政書士法改正による申請業務の注意点

上記で挙げた在留資格の申請手続きについて、非常に重要となる法的な注意点があります。

行政書士法が改正され、2026年1月より無資格者による書類作成代行への規制が厳格化されました。これにより、他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て官公署に提出する書類を作成する行為は、行政書士または行政書士法人でない者が行うことはできないという趣旨が明確になっています。

たとえば、人材紹介会社による紹介パッケージ料金や、コンサルティング費用、会員団体の会費、研修費用といった名目であっても、実質的に入管への申請書類作成の対価が含まれていると判断されれば、法に抵触する恐れが生じます。また、この違反行為があった場合、作業者個人だけでなく、所属する法人等も罰せられる両罰規定が整備されました。

そのため、特定技能の申請書類を作成するにあたっては、法令を遵守し、専門的な資格を持った行政書士へ依頼することが、企業のコンプライアンスやリスク管理の観点からも極めて重要となります。無資格業者に書類作成を依頼してしまうと、企業側もトラブルに巻き込まれる可能性があるため注意が必要です。


外食業分野における受け入れ停止措置の具体的な運用内容

農林水産省および出入国在留管理庁は、外食業分野における特定技能1号の受け入れ停止措置を、2026年4月13日に実施する方針を固めました。これは、在留者数が受け入れ上限である5万人に達する見込みとなったため、法律に基づいて講じられる措置です。

具体的な運用の取り扱いは以下のとおり整理されています。

特定技能1号(外食業分野)の在留資格認定証明書交付申請について

・2026年4月13日以降に受理した申請は、不交付となります。

・2026年4月13日より前に受理した申請は、審査のうえで受け入れ上限の範囲内で順次交付されます。ただし、国内に在留している方からの変更許可申請が優先して処理されるため、交付までにかなりの遅延が生じる見込みです。

特定技能1号(外食業分野)への在留資格変更許可申請について

・2026年4月13日以降に受理した申請は、原則として不許可となります。

・ただし、同日以降であっても、すでに外食業分野で特定技能1号として在留している方が転職等に伴って行う申請は、通常どおり審査されます。

・また、医療や福祉施設の給食製造作業の技能実習を修了した方や、すでに外食業分野への移行準備のための特定活動の許可を受けている方については、4月13日以降でも審査のうえで上限の範囲内で許可される場合があります。

・2026年4月13日より前に受理した申請は、審査のうえで受け入れ上限の範囲内で順次許可されます。状況によっては特定活動への変更等を案内される場合があります。

特定活動(特定技能1号移行準備)への在留資格変更許可申請について

・外食業分野に係る特定活動への変更申請は、原則として不許可となります。

・ただし、外食業分野の特定技能1号として en 在留する方の転職等の申請や、特定の技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)を修了した方の申請、および2026年4月13日より前に受理された申請で本日(3月27日)までに食品産業特定技能協議会への加入申請を行っているものについては、通常どおり審査されます。

在留期間更新許可申請について

・すでに外食業分野の特定技能1号で働いている方の在留期間更新申請については、通常どおり審査されます。

採用を進めている企業様や、内定を出している担当者様は、これらの日付と条件を正確に把握しておく必要があります。


特定技能に関するQ&Aコーナー

特定技能制度や今回の措置に関して、よく寄せられる質問をまとめました。

Q1. すでに外食業分野の特定技能1号として働いている外国人がいますが、4月13日を過ぎると働けなくなりますか。

A1. すでに特定技能1号として就労している方が、今回の措置によって直ちに働けなくなるわけではありません。在留期間の更新申請についても通常どおり審査が行われますので、雇用を継続することは可能です。

Q2. レストランのアルバイトで働いている留学生を、4月13日以降に特定技能1号へ変更することは可能ですか。

A2. 2026年4月13日以降に受理される新たな外食業分野への在留資格変更許可申請は、原則として不許可となります。したがって、新たな留学生からの資格変更は非常に厳しくなります。

Q3. 人材紹介会社に特定技能の申請書類の作成を依頼しても問題ありませんか。

A3. 行政書士法が改正され、報酬を得て官公署提出書類を作成できるのは行政書士のみであることが明確化されています。たとえ紹介手数料に含まれる名目であっても、無資格の法人が書類作成を有償で行うことは法令違反となるリスクがあるため、行政書士へご依頼いただくのが安全です。

Q4. 外食業分野以外の特定技能分野でも、受け入れ停止措置は行われていますか。

A4. 過去には産業機械製造業分野で受け入れ停止が行われた事例があります。特定技能制度は、各分野ごとに受け入れ人数が定められているため、他の分野でも上限に近づけば同様の措置が講じられる可能性があります。


まとめ:適切な手続きで外国人人材の受け入れを

今回は、在留外国人の動向と、外食業分野における特定技能の受け入れ停止について解説しました。人手不足を補うために外国人の受け入れを検討する企業にとって、法令や運用ルールの急な変更に対応することは容易ではありません。

コンプライアンスを遵守しながら適正に外国人を雇用するためには、入管法や行政書士法への深い理解が求められます。当事務所では、特定技能をはじめとする各種在留資格の申請手続きについて、専門的な知識をもとにサポートを行っております。

外国人材の雇用や申請手続きに関してお悩みのことがございましたら、まずは一度当事務所までお気軽にご相談ください。法令に則った確実な手続きで、貴社のビジネス展開をお手伝いいたします。


もし特定のケースにおける変更申請の可否のシミュレーションや、代替となる在留資格の検討など、実務面でさらに踏み込んだサポートが必要でしたら、いつでもご相談ください。

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※本ページは行政書士ダイセイ法務事務所のスタッフによる「ブログ」を掲載しております。日々の思いから専門知識、業界用語、内部事情など「中の人」しか知らないここだけの情報を「簡潔に」発信しております。ぜひご参考にしてください。

行政書士は、ビザ、許認可申請、書類作成、その他行政や法務に関する手続の専門家です。何から始めてよいのか分からない場合、ぜひ行政書士にご相談下さい。無料相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問合せ下さい。


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