【人材】特定技能の最新動向と外食業の受入停止|制度の仕組みから登録支援機関の役割まで徹底解説【外国人】

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【人材】特定技能の最新動向と外食業の受入停止|制度の仕組みから登録支援機関の役割まで徹底解説【外国人】

【人材】特定技能の最新動向と外食業の受入停止|制度の仕組みから登録支援機関の役割まで徹底解説【外国人】

2026/04/02

現在、日本国内の人手不足を解消するための切り札として期待されている在留資格「特定技能」が、大きな転換点を迎えています。出入国在留管理庁の最新のまとめによると、令和7年末時点での特定技能外国人数は約39万人に達し、この1年間だけで約10万人も増加しました。

特に注目すべきは、これまで積極的に受け入れを行ってきた「外食業」において、政府が設定した受入上限数に達する見込みとなったことです。これにより、令和8年4月13日から外食業における新規受け入れの一時停止が決定されました。外食業の充足率は令和8年2月末時点で約92%に達しており、5月には上限の5万人に到達すると予測されています。

このように、特定技能制度は非常に速いスピードで浸透していますが、一方で分野ごとの充足率には偏りが見られます。これからの外国人雇用においては、制度の詳細な仕組みを理解し、どの分野にチャンスがあるのかを見極めることが重要です。

本記事では、特定技能の定義や他の在留資格との違い、試験の仕組み、そして受け入れの鍵を握る登録支援機関の役割について、行政書士事務所の視点から詳しく解説します。


1. 特定技能制度の基礎知識と「技人国」との違い

特定技能とは、国内の人材を確保することが困難な状況にある特定の産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れるために創設された在留資格です。

よく比較される在留資格に「技術・人文知識・国際業務(いわゆる技人国)」がありますが、これらには明確な違いがあります。

・対象となる業務内容:技人国は大学等で学んだ専門知識を活かすホワイトカラーの業務が中心ですが、特定技能は現場での現業を含む幅広い業務に従事することが可能です。

・学歴要件の有無:技人国は原則として大学卒業等の学歴が求められますが、特定技能は学歴を問わず、試験によって技能が証明されれば取得可能です。

・単純労働の可否:技人国では認められない現業や単純労働に近い業務も、特定技能であれば各分野の規定の範囲内で認められています。

また、特定技能には「1号」と「2号」の2種類があります。

・特定技能1号:通算5年まで在留可能で、基本的な技能を要する業務に従事します。家族の帯同は原則として認められません。

・特定技能2号:熟練した技能を要する業務に従事し、在留期間の更新制限がありません。要件を満たせば家族の帯同も可能となります。

最新のデータでは、特定技能2号の在留者が前年の832人から約10倍の7,955人に急増しており、長期的なキャリア形成を見据えた外国人が増えていることが伺えます。


2. 技能試験と日本語試験の仕組み

特定技能1号を取得するためには、大きく分けて2つの試験に合格する必要があります。

・技能評価試験:各分野ごとに実施され、業務に必要な知識や技能があるかを確認します。

・日本語能力試験:日常生活や業務に支障がないレベルの日本語能力(N4以上など)を確認します。

これらの試験に合格することは、即戦力として日本で働くための第一歩となります。

就職活動中の「特定活動」への変更

試験に合格しているものの、在留期限までに就職が決まらないケースもあります。その救済措置として、一定の要件を満たせば「特定技能の準備のための特定活動」という在留資格への変更が認められる場合があります。

これにより、最長で1年間、日本に滞在しながら継続して就職活動を行うことが可能です。この制度を活用することで、優秀な人材が就職先が見つからないという理由だけで帰国せざるを得ない状況を防いでいます。


3. 登録支援機関の役割と士業・民間企業の関わり

特定技能1号の外国人を受け入れる企業(特定技能所属機関)には、その外国人が日本での生活や仕事を円滑に行えるよう、様々な支援を行う義務があります。自社で全ての支援を行うのは負担が大きいため、多くの企業が「登録支援機関」に支援業務を委託します。

登録支援機関の主な役割

・事前ガイダンスの提供や入国時の送迎

・住居確保の支援や銀行口座開設などの公的手続きの同行

・日本語学習の支援や生活に関する相談・苦情への対応

・転職支援(会社側の都合で離職する場合など)

登録支援機関を担う組織の傾向

登録支援機関には、様々な背景を持つ組織や個人が登録しています。

・行政書士:在留手続きの専門家として、士業の中では最も多く登録されています。手続き代行の実務経験と顧客基盤があり、「書類作成+生活支援」を一括で受けられる強みがあります。

・人材会社・民間企業:士業以外では、人材紹介・派遣会社やアウトソーシング業者が非常に多い傾向にあります。入社後の生活支援や雇用管理と、既存の人材ビジネスの業務が重なるためです。

・その他の士業・団体:社会保険労務士も労務管理の知見を活かして一定数登録しているほか、外国人支援のNPO法人や産業別の協同組合などが登録しているケースもあります。

行政書士との連携における注意点

ここで重要な法的ルールがあります。行政書士法の改正により、登録支援機関が報酬を得て在留資格の申請に関する書類を作成することはできません。

・登録支援機関として:生活支援や相談業務を行い、その対価として支援委託費を受け取ります。

・行政書士として:出入国在留管理局へ提出する申請書類の作成や取次を行い、その対価として報酬を受け取ります。

行政書士が登録支援機関を兼ねている場合でも、これら二つの業務は法的に明確に区別して運用されています。


4. 各産業分野の具体的な業務内容と注意点

特定技能は全16分野に分かれていますが、それぞれの分野で「できること」と「できないこと」が細かく規定されています。

飲食料品製造業

・業務内容:酒類を除く飲食料品の製造・加工、安全衛生の確保など。

・注意点:単なる調理(外食業の範囲)ではなく、工場などでの製造が主となります。

建設業

・業務内容:土木、建築、ライフライン施設など、建設現場での作業。

・注意点:令和6年から対象業務が大幅に拡大され、より幅広い職種での受け入れが可能になりました。

介護

・業務内容:身体介護(入浴、食事、排泄の介助など)や、それに付随する支援業務。

・注意点:訪問介護サービスに従事することは、現在の特定技能1号では認められていません。


5. 監理団体・育成就労制度との違い

特定技能と混同されやすいものに「技能実習制度」と「監理団体」があります。

・監理団体:技能実習生の受け入れを仲介し、企業を指導・監督する非営利団体(商工会や協同組合など)です。

・新制度「育成就労」:2027年4月(令和9年4月)からは、技能実習制度に代わり「育成就労制度」が施行される予定です。この新制度で従来の監理団体に相当する役割を担うのが「監理支援機関」となります。

育成就労制度は、外国人が日本でスキルを磨きながら長期的に活躍し、最終的に特定技能へとスムーズに移行できるよう設計されています。


6. 今後の戦略:充足率の低い分野への注力

外食業は受入停止となるほどの人気ですが、他の分野にはまだ受け入れ枠に余裕があります。出入国在留管理庁の資料に基づくと、令和7年末時点での主な分野の充足率は以下の通りです。

・飲食料品製造業:70.0%

・建設:64.9%

・介護:53.5%

・農業:51.8%

・工業製品製造業:28.4%

全体平均の充足率は48.5%であり、工業製品製造業などはまだ3割に満たない状況です。今後の戦略としては、充足率の高い分野に固執せず、まだ枠に余裕がある介護、農業、製造業などへ人材を支援していくことが、安定した受入体制を築く鍵となります。


7. まとめ

特定技能制度は運用開始から数年を経て、分野ごとの需給調整が行われる段階に入りました。外食業の受入停止は、制度が厳格に管理されていることの表れでもあります。

企業側は、複雑な在留資格の手続きや支援業務について、専門的な知識を持つ行政書士や、体制の整った登録支援機関と連携することが、円滑な受け入れの近道です。

当事務所では、最新の法改正や運用状況に基づき、最適なアドバイスを提供いたします。外国人雇用に関するご不安がございましたら、お気軽にご相談ください。


8. よくある質問(Q&A)

Q:外食業の受け入れが停止されると、現在働いている人はどうなりますか。

A:今回の停止は「新規」の受け入れを一時的に停止するものです。既に特定技能1号で働いている方の在留期間更新には影響しませんが、外食業への新しい転職などは制限される可能性があります。

Q:特定技能2号への移行者が増えている理由は何ですか。

A:家族の帯同が可能になり、在留期限の制限がなくなることが大きな魅力です。長期的に日本に定住したいと考える優秀な外国人が、1号から2号へのステップアップを目指すケースが増えています。

Q:登録支援機関にはどのような組織が登録していますか。

A:行政書士事務所のほか、人材紹介・派遣会社、コンサルティング会社などが多く登録しています。また、社会保険労務士が労務管理の専門性を活かして登録しているケースも一部で見られます。

Q:技能実習生から特定技能へ無試験で移行できると聞きましたが本当ですか。

A:技能実習2号を良好に修了した外国人であれば、実習内容と特定技能の分野に共通性がある場合に限り、技能試験と日本語試験が免除されます。

Q:登録支援機関への委託は必須ですか。

A:自社で支援体制(24時間対応や多言語対応など)を完璧に整えられる場合は自社支援も可能ですが、基準が厳しいため、多くの企業が登録支援機関に委託しています。

Q:特定技能外国人の給与はどのように決めればよいですか。

A:同じ業務に従事する日本人と同等額以上の報酬を支払う必要があります。地域別最低賃金はもちろん、社内の賃金規定に則った適切な設定が求められます。

Q:不法就労にならないために企業が気をつけることはありますか。

A:採用時に必ず在留カードの原本を確認し、就労制限の有無や有効期限をチェックしてください。また、入管局への定期的な届出も忘れないようにしましょう。

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