【ビザ】在留資格の申請中に期限が切れても大丈夫?「特例期間」の仕組みと注意点を徹底解説【特例期間】
2023/12/22
日本で生活し、働く外国人の方々にとって、在留カードに記載された「在留期限」はもっとも注意を払うべき日付の一つです。しかし、仕事が多忙であったり、必要書類の収集に手間取ったりして、申請が期限の直前になってしまうケースは少なくありません。
「もし審査中に期限が過ぎてしまったら、オーバーステイになってしまうのだろうか」という不安の声は、当事務所にも多く寄せられます。
結論から申し上げますと、入管法には「特例期間」という制度が設けられており、適切に申請を済ませていれば、審査中に期限が過ぎても直ちに不法残留となることはありません。
今回は、この「特例期間」の仕組みや、意外と知られていない落とし穴、そして注意すべき点について、行政書士の視点から詳しく解説していきます。
1. 特例期間とは何か?その法的根拠とメリット
特例期間とは、在留資格の変更(入管法20条)や更新(同法21条)を申請した際、結果が出るまでの間、引き続き日本に適法に滞在できる猶予期間のことです 。
通常、在留期限が1日でも過ぎれば「不法残留(オーバーステイ)」となりますが、この制度があるおかげで、審査に時間がかかっている間も安心して結果を待つことができます 。
特例期間が継続する期間
特例期間は、以下のいずれか早い方の日に終了します。
申請に対する処分(許可または不許可)が下された日
従前の在留期間の満了日から2か月が経過する日
つまり、審査が長引いたとしても、最大で2か月間は「現在の資格のまま」日本に滞在し、活動を続けることが可能です 。
2. 特例期間が適用されないケース(30日以下の在留期間)
非常に重要な点として、すべての外国人の方にこの特例期間が認められるわけではありません。
入管法20条6項の括弧書きにより、「30日以下の在留期間を決定されている者」は、特例期間の対象から除外されています 。
たとえば、「短期滞在」などで15日や30日の期間で滞在している方が、他の在留資格への変更を申請した場合、現在の期限が切れる前に必ず結果を受け取るか、出国しなければなりません。31日以上の期間を持っていない場合は、1日の遅れも許されないため、特に注意が必要です 。
3. 特例期間中の「働く権利」と「学ぶ権利」
特例期間中、これまでの活動をそのまま続けてよいのかという点も、多くの方が疑問に思うポイントです。基本的には、申請前と同じ条件で活動を継続できます。
資格外活動許可の継続
すでに資格外活動許可(週28時間以内のアルバイトなど)を持っている場合、特例期間中もその許可は有効です 。
留学生に関する重要な制限
ただし、「留学」の在留資格から変更申請を行っている場合、入管法施行規則19条5項1号により厳格なルールがあります。
特例期間中に資格外活動(アルバイト)ができるのは、あくまで「学校に在籍している間」に限定されます 。卒業後に就労ビザへの変更申請をしている期間などは、たとえ特例期間中であっても、学校に籍がない状態であればアルバイトをすることはできません。これに違反すると不法就労とみなされるリスクがあるため、卒業後の活動には細心の注意を払いましょう 。
4. 特例期間中の海外渡航と再入国の注意点
「申請中に、母国の家族に急用ができた」といった理由で出国を希望される方もいらっしゃいます。結論として、特例期間中に再入国許可(みなし再入国を含む)を利用して出国すること自体は法律上可能です 。
しかし、実務上は以下の理由から、極力控えるべきだとアドバイスしています。
出頭義務の維持:特例期間中であっても、入管から呼び出しがあれば出頭できる状態を保つ必要があります 。
審査結果の受領期限:もし海外にいる間に許可のハガキが届き、特例期間(2か月)が経過してしまった場合、再入国ができなくなるリスクがあります。
万が一出国する場合は、日本にいる代理人や行政書士と密に連絡を取り、いつでも戻ってこられる準備をしておくことが不可欠です 。
5. トラブルを未然に防ぐための3つのポイント
「特例期間があるからギリギリでも大丈夫」と過信するのは禁物です。予期せぬトラブルを避けるために、以下のことを心がけてください 。
① 余裕を持ったスケジュール管理
在留期間の更新は、通常、期限の3か月前から申請が可能です。書類の不備で受理されない可能性も考慮し、少なくとも期限の1か月前には申請を完了させるのが理想的です 。
② 正確な情報収集と計画
自身の在留資格が特例期間の対象になるのか、申請中に活動制限がかからないかなど、事前にしっかりとした計画を立てることが大切です 。
③ 専門家への早期相談
「書類が揃わない」「転職したばかりで手続きが不安」といった場合は、早めに当局や行政書士などの専門家に相談しましょう 。手遅れになってからでは、取れる選択肢が限られてしまいます。
在留資格の特例期間に関するQ&A
Q1:申請中に在留期限が過ぎてしまった場合、街中で警察官に在留カードの提示を求められたらどうすればいいですか。
A1: 在留カードの裏面に「在留資格変更許可申請中」または「在留期間更新許可申請中」のスタンプが押されていれば、それが特例期間中である証明になります。 このスタンプがあれば、期限が過ぎていても適法に滞在していることが客観的に証明されるため、自信を持って提示してください。
Q2:不許可になってしまった場合でも、2か月の特例期間内であれば日本にいられますか。
A2: いいえ、不許可の処分が下された時点で特例期間は終了します。 不許可の通知を受けた後は、入管に出頭し、今後の指示を受けることになります。通常は「特定活動(出国準備)」などの資格へ切り替えて、一定期間以内に出国するための準備を行うことになります。
Q3:特例期間中に転職先で働き始めることはできますか。
A3: 「就労資格」への変更申請中の場合、原則として新しい仕事を開始できるのは「許可」が出て、新しい在留カードを受け取ってからです。 現在の資格の範囲外の仕事を特例期間中に始めてしまうと、資格外活動違反や不法就労になる可能性があるため、必ず許可を待ってから開始してください。
Q4:短期滞在(90日)で滞在していますが、結婚の手続きのために更新を考えています。特例期間はありますか。
A4: はい、30日を超える滞在期間(この場合は90日)が決定されている方であれば、特例期間の対象となります。 ただし、短期滞在からの変更は特別な事情が求められることが多いため、慎重な手続きが必要です。
まとめ
入管法上の「特例期間」は、外国人の方々の法的地位を守るための重要な制度です。しかし、30日以下の滞在者への適用除外や、留学生のアルバイト制限、再入国時のリスクなど、注意すべき点は多岐にわたります 。
適法な滞在を維持し、日本での生活やキャリアを継続させるためには、ルールの正しい理解と早めの準備が欠かせません 。
もし、ご自身の状況で特例期間がどのように適用されるのか不安がある場合や、手続きに迷われている場合は、お気軽に当事務所までご相談ください。申請取次の資格を持つ行政書士が、皆様の円滑な手続きを全力でサポートいたします。
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※本記事は2023年12月時点の情報に基づき、一般的な解説を行うものです。個別の案件については、最新の法令を確認するか、専門家へ直接お問い合わせください。
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